大家と店子は落語に出てくるような人間関係をつくるのが一番

2012.01.16

私は、大家さんは、落語に出てくるような人間関係をつくるのが一番いいと思います。たとえば、「たらちね」という落語には、長屋の世話好きな大家さんが、店子のはっつあんに嫁の話を持ちかけるというこんな一節があります。「お前はこの長屋で一番若い。几帳面で、竹を割ったような、さっくりとした気質。そのお前に耳よりの話があるんだよ」そう言って大家さんから縁談花の話を聞いたはっつぁんは、「ありがてえ。あんなデコボコ大家でも、俺に女房を世話してくれるんだから。

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俺なんざ、カカアなんか来ねえと思ってたよ」と、まだ見ぬ嫁さんを思い浮かべ、一人ニヤニヤします。私は入居者さんにお嫁さんを世話したことはありませんが、それくらいのことが相談できるくらいの、親身な関係がいいと思っています。じつは大家さんとは、長屋の持ち主ではないのです。土地、家屋の所有者である地主から、長屋の管理を任されている使用人で、家守、家主とも呼ばれていました。豊かな地主は多くの長屋を持ち、それぞれに大家を置きました。そういう意味では、大家さんは管理業務をやって当然とも言えます。