あらかじめ登録しているユーザーのアカウントに向けての選択的な情報・サービスの提供として最近ポピュラーになってきているメーリングリストも一つの異なった形態です。このように企業から見た場合には、ブランドに影響を与え得る膨大な数の情報流通チャネルが顧客と企業、あるいは顧客同士をつなぐパイプラインとして存在していることになります。各々の情報流通経路において多数の企業や個人の提供するページが存在しているわけですから、これまでのリアルワールドにおけるメディアーチャネルの数とは比べものになりません。そして、これらのサイト上で展開されている非公式の会話(チャットと呼ばれる)や情報交換のなかに、特定企業にまつわるスキャンダルや企業が提供する商品・サービスに関する悪口、企業への中傷などが少なくありません。そして、こういったネガティブ情報が企業ブランドに与えているダメージは実は大変大きいものです。マイクロソフトのような著名なアメリカ企業は、九〇年代前半より同社向けバッシング専門ニュースグループが多く立ち上がるという苦い経験をしており、なかには元従業員による内部告発や中傷がウェブマガジン上で展開されるなど、かなり悪質なものがあるということです。そこまで悪意から発していないものであっても、結果的に特定企業のブランドにダメージを与えたり、一般にあえて知られたくない情報が流出したりということは頻繁に起こっています。